社会人の長期休暇事情
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日本の有給休暇取得率

日本の有給休暇取得率

日本の有給休暇取得率について

厚生労働省実施の「就労条件総合調査」によると有給休暇の取得率は、27年間連続で50%と横ばいになっています。昨今、「ワーク・アンド・ライフ・バランス」を意欲的に取り組んでいる企業が増えてきているものの、世の中にさほど変化は見られませんでした。
次のようなデータがあります。2010年の1年間の年次有給休暇の取得率は48%となっていて、日数にすると平均8.6日となっています。この数字は低いのか、高いのか疑問はありますが、個人の価値観にも関わることなので、他国と比較して統計データを出したいと思います。企業規模などによって異なりますが、平均して60%から40%の間を推移しています。

他国と比較して

他国と比べても日本の有給取得率はあまりにも低く、エクスペディア・ジャパンの調査によると、フランス(2010年、93%)をはじめ、欧州各国では90%を超え、低くてもアメリカの83%、イタリア82%となっており、日本は56%とあまりにも低いデータとなっています。厚生労働省の調査とデータソースは異なりますが、取得率が50%前後という類似した結果が出ています。

取得率は職場環境に左右される

上記でも記しましたが、平均取得日数は8.6日というデータが出ています。8.6日のうち、夏の長期休暇として休暇を5日間取得したとして残りが3.6日ですが、これは病気、やむを得ない理由のときや連休や年末年始に合わせて数日取得するとだいたい3~4日は消化できるので、残りの10日の有給休暇は使わずに終わることとなる場合も多く存在します。あるいは、完全に取得する人もいればまったく取得しない人もいますし、職場環境や職種によっても大きく左右されます。

取得は個人の裁量による

有給休暇は個人の裁量にゆだねられていることがほとんどだと思います。いくら賃金が伴う所定休日といっても、自分が休めば業務は回らず、他の従業員に迷惑をかけてしまうという罪悪感を抱く人がほとんどだと思います。企業側がそのように思う従業員をフォローしない限り、有給休暇の取得率はいつまでたっても上がらないと思います。

法令から見た有給休暇

労働基準法第39条により「休暇の理由は問わない」とされている年次有給休暇ですが、上記に挙げたもろもろのことを考えると長期休暇も取得することはもちろん、通常の時にでさえ有給休暇を取得することを躊躇するのが現実です。とはいえ、有給休暇は認められた正当な権利ですので、不当に取得させないような職場は辞めた方がいいと言えるでしょう。

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